Works|作品紹介

JA三島函南 新谷支店

JA三島函南 新谷支店

●地域の景観的規範としてのデザイン

静岡県三島市、国道1号線に接続する県道を800m南へ下る清水町との町境、市境にほど近く、JA三島函南新谷支店は位置する。県道に沿っては低層の建物が立ち並び、新谷支店の周辺環境は、住居と店舗さらに農地までもが混在した未整備の印象が強い街区といえる。

古くから組合員や利用者と共にあった新谷支店は、農協店舗として地域社会を支え、営農と生活を連携させる役割を果たしてきた。今回新農協店舗建設に当たって機能の見直しを計った結果、現在の敷地での建て替えを前提に、隣接する金融機関との差別化にはじまり、近くの住宅展示場からの客筋の受け皿としてのローンセンター新設や、この敷地が持つ優れた環境の顕在化、さらにJA新店舗としての機能拡充などを設計の要件として、地域デザインの向上と上質な景観的規範の実現を目的とした。 

そこで我々がJA三島函南新谷支店の新店舗で改善すべきとしたものが配置計画であった。北側に同業他社を背負う形の現在の敷地環境にあって、新店舗を敷地北側に寄せることで南側を大きく開放させ、潜在的に持つ敷地の環境特性を顕在化する事で環境の優位さを強調した。建築デザインにおいては山々が重なる周囲の豊かな自然をモチーフとして、重なり合う二つの屋根を柔らかな楕円カーブで構成し周囲と形態上の調和を図っている。具体的には全体を覆う大きな屋根下には「金融」関係を、段違いで小さな屋根下には「ローンセンター」を2階部分に付加し、外観から機能の違いが判る構成とした。外壁には爽やかで清潔感のある白を基調に土壁風のタイルや木の格子を採用し、地域性と伝統とを和の風合いで表現した。 

 

●主な設計の特徴

1.透明性強調と抜け感抑制の両立に木の格子の採用。

2.視認性の高い店舗構成。店舗からのATMへの視認性の向上。

3.金融とローンセンターの動線分離のために階段にダブルスパイラルを採用

4.ローンセンターへの動線確保のための、2方向に出入口を持つエレベーターの採用。

5.雨の日の利用者のアプローチしやすさに配慮して1階南側店舗前に1.2mの軒下創出。

 

※撮影 アトリエR(畑 亮・畑 拓)

名称 JA三島函南 新谷支店
所在地 三島市
カテゴリー 全用途 / 都市施設
構造規模 S造2階建
建築面積 372.72 m2
延床面積 663.88 m2
竣工年 2017年

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