作品紹介 portfolio

業務施設

村田ボーリング技研株式会社 新事務所棟

〈 1 / 7 〉

撮影:畑拓

〈 1 / 7 〉

撮影:畑拓

〈 2 / 7 〉

撮影:畑拓

〈 3 / 7 〉

撮影:畑亮

〈 4 / 7 〉

撮影:畑亮

〈 5 / 7 〉

撮影:畑亮

〈 6 / 7 〉

撮影:畑拓

〈 7 / 7 〉

撮影:畑拓

1.環境と技術
村田ボーリング技研はJR静岡駅から西に5㎞、静岡市北丸子の「静岡機械金属工業団地」に本社事務所と生産拠点を置く。創業は1950(昭和25)年で、シリンダーを研磨してエンジンを再生させるボーリング技術で起業し、現在ではその事業を「溶射」技術へと進化、発展させる。母材表面に金属粒子を「溶射」して皮膜、改質する特殊技術は、国内はもとより海外でも評価が高い。

2.コンセプト
村田ボーリング技研が目指すのは、社員自らが考え行動する自主的な組織であり、「社員のために会社は在る」という基本理念を掲げる。今回の新事務所棟の建て替えに際しては、社員の自由な発想やアイディアを喚起し機能に捉われない空間性が求められた。

3.構成と特徴
1階は事務室、応接室、ミーティングスペース、社長室。2階は会議室、食堂、研究室、更衣室からなり、ミーティングスペースの吹き抜けが上下階をつなぐ。事務室は総務、経理、営業、製造の部門で構成される。26人の固定席と6人分のフリーアドレス席が用意され、北からの穏やかな光が漂う。受付横の応接コーナーと2階のデッキをさび調パネルが貫きファサードに加わる。2階の会議室と食堂はギロチン式の間仕切りを上げれば1室化し、100人収容の「研修室」へと用途を変える。2階の研究室はミーティングスペース上部の吹き抜けへと突き出して配置され、全体の構成原理から外れて特異性を表出する。

4.建築
下町の町工場にその起源を持つ村田ボーリング技研は、時代がつくり出した活気を受け継ぎ、独自の技術で未来を紡ぐ。その発想と運営の場が今回の新事務所棟であり、創造性に対するピュアなモチベーションは建築の透明感に通底する。

所在地
静岡市駿河区
構造規模

S 造地上2 階

建築面積
476.87m²
延床面積
857.65m²
竣工年
2020 年
メディア掲載

建築ジャーナル2021年6月号

お問い合わせ contact

針谷建築事務所へのお問い合わせは
こちらのフォームよりご連絡ください。

お問い合わせ