Works|作品紹介

静岡県立天竜高等学校

静岡県立天竜高等学校

県立天竜林業高校と二俣高校の再編に伴い、既存校舎を改築及び改修し、全体を整備する計画である。天竜地域は全国的にも知られる木材の産地であり、この産業と技術を色濃く表した学校を提案した。

山に近く静かな住宅地に建つことから、外観は端正で落着きのある構えとし、正門からのアプローチを校舎に近づくにつれて、建物内外に使われた木材への意識が高められていく。玄関・昇降室の大きな開口から木質空間の柔らかさが伝わり、右手には再編前の両校の歴史を刻む「天竜会館」のファサードに地域産材の利用が図られている。

体育館はアリーナ部分を木造(杉集成材)とし、校舎は床・壁・天井・家具等に杉・桧を多用した。部材の役割や空間の大きさに応じて材種・形状・断面寸法を選定し、力強さ、繊細さ、面の美しさ、陰影等を意識しながら木質空間の多様な表現を試みた。

実習室への移動が多い生徒の動線を効率的に解決するため、2階の廊下を円環状に構成し、その四隅に階段を配置した。また生徒昇降所を2階とし、生徒ホール、アリーナを含めて生徒が往来する2階の平面計画が全体の基盤となっている。

屋外においては、正門から延びる軸線を幹として既存校舎との接続性を整理し、かつて駐車場だった中庭は生徒の為の空間として確保した。視線と風の通るピロティと一体的に、生徒の様々な活動に利用されることが期待される。

 

<雑誌掲載>

建築ジャーナル2014年6月号No.1225

名称 静岡県立天竜高等学校
所在地 浜松市天竜区二俣町二俣
カテゴリー 全用途 / 文化・教育・医療
構造規模 普通教室棟:S造4階、実習棟:S造3階   多目的体育館:W/RC造2階
建築面積 新築:4,000.11 m2
延床面積 10,941.31 m2
竣工年 2014年

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